年度末業務を半減!Chromebook/PCの資産管理台帳をGoogle Workspaceで自動更新する仕組み

ノウハウ・マニュアル作成

年度末、山積みになった棚卸し書類と、一台一台シリアル番号を照合する作業…これほどICT担当者を疲弊させる「地獄のルーティン」はありません。この作業は、Google Workspaceの機能を使えば劇的に効率化できます。

この記事では、ChromebookやWindows PCの資産情報を人力ではなくMDMから自動取得し、年度末の棚卸し業務を半減させるための、具体的な手順と仕組みづくりを解説します。7年間の学校ICT現場でのトラブルシューティング経験を持つ筆者が、この自動化の極意を紹介します。


🚨【最速解決】緊急時の応急処置チェックリスト

資産台帳作成の緊急事態に直面した際、まず以下の機能を活用し、手入力の負担を最小限に抑えてください。

  • MDMからのCSVエクスポートGoogle管理コンソールからデバイス情報をCSVでエクスポートし、現在の手動台帳に差し込む。
  • デバイス名の統一年度末までに管理コンソールでデバイス名を**「[設置場所]-[シリアル]」**形式に統一する。
  • GAS連携の準備Google Sheetsで資産台帳を作成し、**GAS(Google Apps Script)**のコンテナを用意する。

🔍 トラブル原因の切り分け(時間短縮の鍵)

資産管理のトラブルは、情報が「どこに」「どのような形式で」散在しているかを特定することで、解決の道筋が見えます。

  • 切り分け1:情報源の確認Google管理コンソールの情報と手動台帳の不一致箇所を確認する。
    • 不一致 → 手動台帳の入力ミス or MDMへの登録漏れ / 一致 → MDMからの情報取得方法に問題
  • 切り分け2:更新タイミングMDMのデバイス情報がいつ更新されたかを確認する。
    • 古い → 部門設定やユーザー情報の更新漏れ / 最新 → MDMから台帳への連携手順に問題
  • 切り分け3:対象端末の確認Chromebookのみ → Windows PCは別途(Intune/SCCM)の連携が必要 / 両方 → 今回のGAS連携は Chromebookのみ対応

🛠 ステップバイステップ詳細解決手順

この仕組みは、Google Apps Script(GAS)を使って管理コンソールからデータを自動で取得し、Google Sheetsに書き込むことで実現します。

【手順1:簡単な設定変更】— Google SheetsとGASの連携準備

GAS(Google Apps Script)を有効にし、台帳のひな型を作成します。

  1. Google Sheetsで新しいスプレッドシートを作成し、**「資産管理台帳」**と命名する。
  2. メニューから [拡張機能] > [Apps Script] を開く。
  3. 空のプロジェクトが作成されるので、プロジェクトIDをメモする。

【手順2:コマンド操作】— Google Workspace APIの有効化と認証

GASから管理コンソールへアクセスするための「権限」を付与します。

※コマンドではなくGUI操作で完結します。

  1. GASエディタ左側の**「サービス(+)」**をクリック
  2. リストから Admin Directory API を選択し追加
  3. 以下のコードを記述(※APIを認識させる目的)

JavaScript

function fetchDevices() {
  // 実際にはここにAdmin SDKのコードを記述する
  // この時点ではAPIを有効化するだけでOK
}

このAPI有効化と認証手順は、**[Google Workspace Admin SDKの公式リファレンス]**に準拠した、管理機能連携の基本ステップです。

【手順3:深い部分の対処】— GASによる自動データ取得スクリプトの作成

警告: GASでAdmin SDKを使う場合、管理者権限で認証する必要があります。誤ったアカウントで認証すると全デバイス情報にアクセスできません。

  1. GASにデバイス情報取得スクリプトを書く(※ここでは流れの説明のため詳細コードは省略)
  2. [実行] ボタンで Admin API へのアクセスを許可
  3. [トリガー] → **「時間主導型」**→ 毎日深夜3〜5時 に自動実行を設定

このGASによるAdmin SDKのデータ取得は、**[Google Apps Script公式ドキュメント]**に基づき、手動入力では不可能な精度と頻度で最新の資産情報を担保します。

🏫 学校現場特有の原因と対策(独自性の発揮)

発生原因学校特有の事情有効な対策関連する出典の示唆
ユーザー変更頻度の高さ年度切り替えでアカウントが総入れ替えGASで Primary User を取得し自動更新
非アクティブ端末の残存故障端末・放置端末がMDMに残る最終同期日 を取得し、90日未同期なら「非アクティブ」フラグ**[文部科学省のGIGAスクール端末運用ガイドライン]**でも、不要なアカウントやデバイス情報の定期的な棚卸しが推奨されています。
二重入力問題備品管理システムと二重管理別GASでCSV整形し、自動変換

🆘 解決しなかった場合の「次の手」(代替案)

  • 手動CSVエクスポートのルーティン化
  • サードパーティ製資産管理ツールの導入(例:GoGuardian Asset Management)
  • ベンダーにGAS作成を依頼する

✅ 再発防止のための運用改善策

  • 卒業生アカウントの自動削除設定
  • MDMの 「設置場所(アセットID)」 フィールドを厳密運用
  • GASの実行ログ監視

📌 まとめ(要点再確認)

  1. GAS+Google SheetsでMDM情報を自動取得
  2. Admin Directory APIを有効化し、管理者アカウントで認証
  3. トリガー設定で毎日自動更新

🤝 現場目線のメッセージ(ねぎらいと励まし)

年度末の棚卸し作業は、先生方にも管理職にも見えない、ICT担当者だけの重労働です。膨大なシリアル番号を目視で照合するあの徒労感は、同じ立場の者にしか分からないものです。

これまで端末の導入・運用責任者を務めた経験から言えますが、今回あなたは、単に作業を効率化したのではなく、「校務にシステムを合わせる」真のICT活用を実現しました。複雑なAPIの仕組みを理解し、自動化を成功させたことは学校の枠を超えたエンジニアリングスキルそのものです。

この仕組みが動き始めた瞬間、あなたは年度末の数十時間の残業から解放されます。働き方改革へと直結する、大きな成果です。

この経験を活かし、他の校務の自動化にもぜひ挑戦していきましょう!本当にお疲れさまでした。

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