GIGAスクール構想に伴い、全国の学校へ急速に導入が進んだ「電子黒板」。
今では、
- 普通教室
- 特別教室
- PC教室
など、多くの学校で当たり前のように設置されています。
しかし実際には、
「うまく活用できている学校は意外と少ない」
というのが、現場の本音ではないでしょうか。
実際に私がいた学校でも、授業で積極的に電子黒板を使いこなしていた学級は、全体の2割程度でした。
「導入はしたけど、思ったほど使われていない」
これは全国的にもよく聞く課題です。
今回は、なぜ電子黒板が活用されにくいのか、そして学校現場ではどのように使うと効果的なのかを、ICT担当者・現場目線で整理してみます。
なぜ電子黒板は活用されにくいのか?
まず、多くの学校で共通しているのが、
「操作への苦手意識」
です。
現場でよく聞いた声
電子黒板をあまり使わない先生方から、実際によく聞いた意見はこちらでした。
「操作方法が分からない」
特に多いです。
- 画面共有
- HDMI切替
- 音声出力
- タッチ操作
など、意外と覚えることが多い。
授業準備だけでも忙しい中で、新しいICT機器を覚える負担は大きいです。
「普通の黒板の方が教えやすい」
これも非常によく聞きました。
特にベテラン教員ほど、
- 板書の流れ
- 生徒との間合い
- 授業テンポ
が身体に染み付いています。
そのため、
「わざわざ電子黒板に変える必要性を感じない」
という意見も少なくありません。
実は“全部を電子化”する必要はない
ここが重要です。
電子黒板は、
「黒板を完全に置き換えるもの」
ではありません。
むしろ、
“必要な場面だけ使う”
くらいが現場ではちょうど良いことも多いです。
電子黒板が特に効果を発揮する場面
では、どんな場面で活用すると効果的なのでしょうか。
① 興味・関心を高めたい時
これは非常に大きいです。
文部科学省の資料でも、
「興味・関心を高める」
ことが電子黒板活用の大きな効果として紹介されています。
文科省資料
「授業がもっとよくなる電子黒板活用」
なぜ効果があるのか?
小中学生は、
- 動き
- 色
- 映像
- 音
への反応が非常に強い年代です。
例えば、
- 理科の実験動画
- 社会の歴史映像
- 地図の拡大表示
- 英語の発音動画
などは、紙教材だけよりも興味を引きやすい。
「まず集中してもらう」が重要
個人的には、
- “学習内容そのもの”より、
- 「まず興味を持ってもらう」
- 「全員へ同じ情報を共有できる」
- 「みんなで共有する」
- 普通の黒板の方がテンポ良く進む
- “使うこと自体”
- 「授業が分かりやすくなるか」
- “必要な時に使う道具”
- 「黒板+電子黒板」
- 「どう使えばよいか分からない」
- 「まず授業へ集中してもらう」
- “授業を少し分かりやすくする補助ツール”
- おまけ|実は便利!電子黒板を“ホワイトボード代わり”に使う裏技
- 「ホワイトボード代わり」
- 「毎日同じ内容を書き直さなくてよい」
- 「朝の会テンプレート」
- 低学年ほど効果を感じやすい
- 「雨の日の予定変更」
“学習内容そのもの”より、
「まず興味を持ってもらう」
ことに電子黒板の価値があると感じています。
実際によくあること
普通の板書だけでは集中が続かなかった児童が、
- 動画
- 写真
- 拡大表示
を使った瞬間、一気に前のめりになる。
これは現場でも本当によく見ます。
② 画像や資料を大きく見せたい時
電子黒板の強みは、
「全員へ同じ情報を共有できる」
ことです。
特に便利な場面
- 理科の観察写真
- 図工作品
- 数学図形
- 地図資料
- 作文例
など。
拡大できるのが強い
紙資料では見えづらい細かい部分も、
- ズーム
- 拡大表示
- 書き込み
が可能です。
③ 児童生徒の意見共有
GIGA端末との相性も非常に良いです。
例えば
- ロイロノート
- Google Classroom
- Jamboard系ツール
など。
児童の回答を電子黒板へ映し、
「みんなで共有する」
授業がしやすくなります。
「発表が苦手な子」も参加しやすい
これも大きなメリットです。
口頭発表が苦手でも、
- タブレット入力
- 画像提出
なら参加しやすい児童もいます。
逆に“無理に使わない方がよい場面”もある
ここも大切です。
例えば
- 漢字練習
- 板書重視授業
- 長文説明
など。
こうした場面では、
普通の黒板の方がテンポ良く進む
場合もあります。
「使うこと」が目的にならないことが重要
ICT機器全般に言えることですが、
“使うこと自体”
が目的になると、現場は苦しくなります。
本来大事なのは
「授業が分かりやすくなるか」
です。
電子黒板は、
“必要な時に使う道具”
として考える方が、現場では長続きしやすい印象があります。
今後の学校現場では“組み合わせ”が重要
これからは、
- 黒板
- 電子黒板
- GIGA端末
- クラウド
を組み合わせる授業が増えていきます。
全部ICT化ではない
実際には、
「黒板+電子黒板」
くらいが、今の学校現場では自然な形かもしれません。
まとめ
電子黒板は、導入されたものの、
「どう使えばよいか分からない」
という学校も少なくありません。
ですが、
- 興味関心を引く
- 映像共有
- 資料拡大
- 意見共有
など、
活用場面を絞ることで非常に効果を発揮します。
特に小中学校では、
「まず授業へ集中してもらう」
こと自体に大きな価値があります。
電子黒板は、
“授業を少し分かりやすくする補助ツール”
くらいに考えると、現場でも取り入れやすいかもしれません。
おまけ|実は便利!電子黒板を“ホワイトボード代わり”に使う裏技
電子黒板というと、
- 動画を映す
- 教材を表示する
- プレゼンをする
というイメージが強いですが、
実は学校現場でかなり便利なのが、
「ホワイトボード代わり」
としての活用です。
ホームルームや学級活動で意外と便利
例えば、
- 今日の予定
- 係活動
- 帰りの会
- 提出物確認
- 持ち物連絡
など。
黒板へ毎回書くのは意外と大変です。
電子黒板なら“消さなくてよい”
電子黒板の場合、
一度作成した内容を保存しておけるため、
「毎日同じ内容を書き直さなくてよい」
のが大きなメリットです。
特に便利な使い方
例えば、
「朝の会テンプレート」
を作っておけば、
- 日付だけ変更
- 時間割変更
- 連絡事項追加
だけで済みます。
黒板より見やすいことも多い
電子黒板は、
- 色分け
- アイコン
- 写真表示
- 拡大表示
が簡単です。
そのため、
低学年ほど効果を感じやすい
印象があります。
実際に現場で便利だったこと
個人的には、
「雨の日の予定変更」
との相性が非常に良かったです。
校庭使用不可時など、
- 体育館変更
- 下校変更
- 持ち物変更
をすぐ画面変更できるため、職員室からの連絡共有もスムーズでした。

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